2018年04月07日

男性世界・前編

 前回の「地獄の一丁目」に登場するような男は、実はたくさんいる。キャバクラ勤めを強要するような男でなければいい、という話ではない。

 実際、自分の交際相手、結婚相手はそこまでひどくないと思い込んで、むしろ安心しちゃうような人って多いのよ。その数がね、ああいう男を支えているわけだから。

 自分は違う、と思い込む。

 比べればマシだと思っているならまだしも、自分の場合は愛されているから違うと思い込んでしまう。

 「お前はバカだ」と言われ慣れてると、それが落ち着いてしまう。虐待されて育つと、交際相手からのDVを安心として受け入れてしまうって話と同じなんだけどね。

 バカだって言われたくなくて、心配させたくなくって、「そんなこと分かってる」っていう方に無理矢理落ち着けていくとかね。

 たびたび書いているように、偽物っていうか、ろくでもない霊能者や占い師はたくさんいるよ。

 ただ、「そんなこと誰でも言える」系の「自称賢いちゃん」もいっぱいいる。

 発言だけを切り取れば「誰でも言える」ようなことでも、それがどこから出たのか、何を見て言ったのかによって、意味がまるで異なってくる。

 賢いちゃんは賢くないから、それが分からない。自分以上に物が見えている世界なんて想像すらできないから、二人だけの閉ざされた世界になればなるほど、断定的な物言いをする。

 つづく(あっ、断定的だ!)。
posted by 篠田 青 at 13:47| Comment(0) | 精神世界

2018年04月06日

地獄の一丁目

 むかーしむかし、あるところに。心の綺麗な、何とも素直な娘さんがおったそうな。

 ある日のこと。霊能者や占い師なんかに言われたことを、彼氏に話してみた。

 すると彼氏はすぐに、大きな声で

「そんなこと、誰にでも言えるんだよ!」

 と怒鳴り始めた。

「誰にでも当てはまるようなことを言って、あとは反応を見ながら合わせてるだけなのに、そんなことも分からないのか! だからお前は駄目なんだ。そんな奴に使う時間があるなら、キャバクラで働け。同じ時間で金が増えるんだぞ。そしたら俺と旅行にだって行けるようになる。二人で幸せになりたくないのか。俺一人が頑張ったって駄目なんだよ、お前の協力があって初めて、二人の幸せに繋がるんだ」

 そう言われて娘は、ああそうだ、彼氏の言う通りだ、自分は本当に駄目な人間だと気づくことができました。二人の幸せを考えて、こんな駄目な自分のことを真剣に怒ってくれる彼氏と旅行をしたいと、心から思ったのです。

 喜びで涙を流しながら、娘はすぐにスマートフォンを手に取りました。思い立ったが吉日、キャバクラの面接もすぐに決まりました。心配だった洋服も、彼氏が知り合いから借りてくれるそうです。それも今すぐ!

「今日はお前の記念日だ。祝杯もあげないとな。ガソリン入れてくから、チューハイの分、ちょっと出しといてくれるか?」

 彼氏の背中を見送った娘は、これからはどんなことでも二人で乗り越えていけそうだ、という気持ちでいっぱいでした。二人の絆を証明するためなら、キャバクラなんてちっとも怖くありません。もっともっと凄いことだってできそうです。

 めでたし、めでたし。
posted by 篠田 青 at 13:22| Comment(0) | 精神世界

2018年04月05日

精神世界へのスタンス・後編

 おとなしく、前回のつづき。

 そうそう、みんなね、おとなしいからね。あてはめ上手になるのよ。それは別に、悪いことばっかりじゃないし。地域や文化、風土や家族。いい部分が作り上げてきたいいものだってたくさんある。

 ただ、そこに乗っかって何の努力もせずに「四の五の言わずに従えばいいのですなぜなら私たちもそのようにしてきたからですそしてあなたも私たちになるのです」っていうね、激ヤバ閉鎖社会および文化あるいは親族両親家庭みたいなのが売るほどあるっていうか、売れ残ってるのに威張ってるし、喜んで定価で買ってる人たちもいっぱいいる。

 そういうからくりを分かっていても、どこかで慣れていたり、慣れてしまう方が楽だっていうような部分があって、それを「賢さ」に置き換えて生きていく。

 「ストレス社会で必要な賢さ」がマニュアル化されているような部分があるのよね。みんなが良かれと思ってやっていることが似通ってくる。

 だとすれば、「した方がいいこと」よりも「しない方がいいこと」を書いていく方が実用性が高い。

 まあそのー、「否定ばかりで具体的な解決法が書かれていないから生産的ではない」っていう断定の仕方もマニュアル化されちゃってるんでね、これまた難しいところではあるんですが。

 そういう人は結局、「痛いのだけ取ってくれりゃいい」とか「生き方なんて聞いてないんだよ」とか「未来を教えてくれよ」だの「過去を当ててみろよ本物かどうか見極めてやるから」だのあとえっとまだまだあるぞはあはあはあ。

 ええと、つまり。

 「しない方がいいこと」にだって、意味はあるんだ友達なーんーだー。
posted by 篠田 青 at 20:12| Comment(0) | 精神世界

2018年04月04日

精神世界へのスタンス・中編

 つづき。えー、まずは前回のおさらいから。いらんわ。

 自分がどういう性質かっていう認識、自覚は、環境によって歪められることが多い。家庭や学校、職場なんかを経験していく中でね、自分の価値やバランス感覚を確認していくものではあるんだけどね。

 そもそも「環境を選ぶ才能がない」っていう人がかなりいて、いや、それで幸せならいいんだけど、ぼんやりとした不安を抱えたまま、ぼんやりと具合悪く、慢性の痛み痒みに付き合って生きてたりする。

 歪んだ前提をどっさり背負って、「肩こり 治療」とか検索しててもしょうがない。

 叩き込まれたり、刷り込まれたりした「おかしな前提」を引っぺがしてからでなけりゃ意味がない。

 「こ和い話」でも書いたけど、「叩き込む」とか「刷り込み」っていう病魔にとって、この国は非常に心地よいところで。文化風土全体が病巣だと言っても過言ではない。で、それは多くの人にとって「当たり前」なわけよね。相談してみても「そんなの別に珍しくないよ」とか「どこも同じだよ」って返ってきちゃったりして。

 インターネットの時代になって、被害者っていうのかな。大勢に潰されそうになったそういう人たちの声も目立つようになったけど、対策や対処法なんかがね、やっぱりマニュアル化されてきちゃうんだよね。

 インターネットの時代は、検索の時代。自分と同じ症状、当てはまる項目を探すことが上手くなる。精神世界っていうのは、そこから一番遠いところにある。

 そしてつづきは次回にある
posted by 篠田 青 at 19:27| Comment(0) | 精神世界

2018年04月03日

精神世界へのスタンス・前編

 このブログは「精神世界」っていうカテゴリの記事が多い。っていうか、いつの間にかそうなったね。絵とかどこ行ったんだろうね。

 僕は「こうすればいいよ」よりも「こうしない方がいい」っていう書き方を採る。

 人にはそれぞれ長所があって、そこを活かしながら生きていくことに意味がある。

 同じようなトラブル、同じような霊障に見舞われたとしても、その人の個性によって原因も対策も異なるんだよね。

 それを無視して、「やるといいこと」だけ並べていっても意味がない。そんなのはお祓いなんかのエクソシズムと同じで、根本的な解決、再発の防止にはならないから。

 精神世界ってのは、マニュアル化に向かないもんだと思う。個人の性質と深ーいところで結びついてるから。

 僕がやってる「篠田流仁術」の基本もそこにある。「その症状だったらこういう治療をしますんで、このくらいの料金でやりますよー」ってまとめられないのが辛いとこよ。皆さんお好きでしょ、そういう一覧表みたいなの。

 自分の長所って意外と分かってないもんでね。家族や友人知人、周りの人間が揃いも揃ってろくでもなければもう、見当違いの「あなたはこういう人間よ」のまんまで固定されちゃってるっていう。

 地獄絵図なんだけど、地獄生まれ地獄育ちなら、そこが地獄かどうかも分からない。ここまで読んでも、他人事だと思っちゃってる。せっかく「ひょっとして」って思えても、地獄の親友に相談しちゃうもんだから「お前、何こんなのに騙されてんだよ」って飲み屋で説得されて終わったりして。

 長くなるつもりはなかったのに、次回につづいたりして
posted by 篠田 青 at 18:39| Comment(0) | 精神世界