2017年11月19日

初代バルタン星人はセミ人間の改造ではない

 かもしれない。

 バルタン星人シリーズ書いてて、「怪獣図鑑を持っていない今」への疑問ティックが止まらなくなったので、講談社の『円谷ヒーロー ウルトラ怪獣全史』と『決定版 全ウルトラ怪獣完全超百科 ウルトラQ〜ウルトラマンパワード編』を買った。

 前者はどちらかといえば大人向け、後者は子ども向けって感じ。いやあ、この組み合わせは正解だったなあ。

 おっと、いかんいかん。

 正解よりも、不正解の話をせねばならんのです。

 『怪獣全史』を読んでびっくり。「初代バルタン星人はセミ人間の改造とされてきたが、新造スーツであることが分かった」というようなことが書かれているではありませんか!

 あんだけ書いたんだから動いてるセミ人間もちゃんと見ないとな、と『ウルトラQ』を見始めてはいたものの、第一話からきちんと見てしまう(なかなか第十六話に到達しない)僕のこの生真面目さよ。いやいやいやいや、違う違う違う、なぜ自分を褒めるのだ少なくとも今回は駄目だ。

 古い話だからね。記録よりも「関係者の証言」が根拠になることが多いわけで、改造とか新造って話にも色んな解釈があるだろうしで、断定すること自体が難しいんだよね、きっと。

 とはいえ。当ブログのバルタン星人シリーズも「初代バルタン星人はセミ人間の改造」という前提で書いちゃったけど、「2014年に出た本には、新造という話が載っています」という情報を追加するくらいのことはしなきゃね。
posted by 篠田 青 at 19:04| Comment(0) | デザイン

2017年11月10日

こぼれバルタン

 「バルタン星人の話全然分かんない」と妻が言ったから今日はバルタン記念日、いや違う何の話だっけ、えーっとそうそう、改めてバルタン星人のね、初代と二代目の登場回を見たんですよ。『ウルトラマン』の二話と十六話。

 どっちも面白かったし、どっちもかっこいい。みんな違ってみんないい。いや、それは違うそういうまとめ方は違う。

 妻は妹からもらったバルタン星人のメモ帳を大事に使っていて、初代バルタン星人は見慣れてるはずなんだよね。だから「あれが初代っていうのは分かるでしょ?」って聞いてみても、よく分からないらしい。二代目を見て「あー、これか」とは言うけど、メモ帳とどう違うかを認識したわけでもないらしい。

 我が家の冷蔵庫の上にいるソフビのレッドキングは妻の持ち物なんだけど、レッドキングにも二代目や三代目がいて、ゲームにはEXというのもいたりして、そいつは実写にもしょうもない姿で登場し、腕に見えない張りぼてをぶんぶん振り回すようになったのだとかいう話をしても分からないだろう。

 妻にとってはかわいいかとか、好きかどうかの方が大事なのだ。

 好きでもないっていうか、むしろ嫌悪しているはずのウルトラマンジャック(帰ってきたウルトラマン)まで買って、ゾフィーやウルトラマンの横に(引き立て役として)並べたくなってしまう僕の方が問題なのだ。

 いやいや違うそうじゃない僕は悪くない僕が悪いわけがない、ウルトラマンとウルトラセブンの後にあんなデザインのものを世に放ち、釣り合うように計算されたわけでもなかろうに結局お前らお似合いだぜははは的なバルタン星人Jr. やゼットン二代目などというそれはもう目を覆いたくなるような奴らまで登場させた没落貴族な円谷プロと、ウルトラマンが備えるべき美しさを追求することなくそこそこの予算で今でも売り続けているバンダイが悪いのだわはははは。
posted by 篠田 青 at 15:30| Comment(0) | デザイン

2017年11月09日

バルタン星人(六代目)

 二代目バルタン星人の方が好きで、それについて書き始めたらここまでかかっちゃう。にもかかわらず、僕は現在、二代目バルタン星人の何かを持っていない。出来のいいアクションフィギュアがあって、箱を持ったまま長ーいこと迷っていたことはあるけど、買っていない。

 バルタン星人を「ウルトラマンの永遠のライバル」と位置づける風潮もあるみたいだけど、僕自身はそんな風に思ったこともない。人型(寄り)の宇宙人よりも怪獣や超獣の方が好きだし、怪獣よりもウルトラマンの方が好きだから。

 ウルトラマンといえばバルタン星人、バルタン星人といえば初代、みたいなポピュラーなイメージがある。その分だけ、「いやいやちょっと待ってください」という僕の反応が頻出になってしまうという、ただそれだけの話なんだよね。実は。

 僕にとって大事な話なんじゃなくって、「バルタン星人について考えるなら」という話に過ぎないのに、無駄に長く、熱くなってしまう。そんなことを繰り返すうちに、「僕は二代目バルタン星人のデザインが好き」という誤った自覚にすり替わっていく。

 常識を疑ってみることは大切だけど、常識に反対することが目的になってはいけない。

 初心を忘れないことは大切だけど、初志貫徹が目的になってはいけない。

 経験は財産だけど、経験で自分を「こういう人間だ」と狭めてはいけない。

 昆虫図鑑も愛読していた幼い僕にとって、一番慣れ親しんだのがセミなんだよね。オスかメスかを確認するんで、お腹も見たりして。

 そういう感覚で初代バルタン星人を見たときに「ちょっとセミすぎやしませんか」っていうのがあって、「なーんだ、セミ人間っていうのがいて、それの改造だったのか(すみません、諸説あります!)」ってなって。「バルタン星人としてのデザイン画に近いのは実は二代目の方だったのね、そうだよね、成田亨のデザインならこのくらいまでいくよね」っていう納得の仕方が、僕にとってのバルタン星人ヒストリー。

 ただそれだけのこと、身も蓋もないオチだけど、ここまで来たら六代目まではやりたかったし、六代目までで収めたかった。分かるかなあ、これ。
posted by 篠田 青 at 15:27| Comment(0) | デザイン

2017年11月08日

バルタン星人(五代目)

 本の表紙になったり、ウルトラっ子なら黙ってても目に入ってくるのが初代バルタン星人で、しかもそれは本編には出てこない、日中のビル街でのウルトラマンとの戦いだったりする。これはもう、雑誌の表紙に使われるグラビアアイドルのとっておきの一枚みたいなもんだ。

 二代目バルタン星人にはそういう写真がまあ、僕の知る限り存在しない。これはもう、大変な不公平ですよ。好みは分かれるかもしれないけどこっちもかなりスタイルのいい子で、あの子にはない特技だってあるのに、事務所が全然推してくれない。知ってもらえる機会がない。

 知る前からすでにお馴染みの初代と、本を開いていかないと出会えない二代目。「見た目が異なる二代目がいるなんて聞いてない」という拒絶反応も出て当然かなと思う。

 動くバルタン星人という条件でなら、初代も二代目もほとんど初めてだから。水着写真で一目惚れしたけど、服着て動いてるのを見たら思ってたのと違ったとか、声が何かあれだったとか、あるじゃない。

 そんなこんなで、シリーズを通して見てみるとね。二代目が画面に登場したときの「うひょひょかっこいい、こんなにクールになっちゃってあんた、すっかり見違えたじゃないかお赤飯だよお赤飯」っていう感覚の方が、初代を見たときの「おっ、出た出た」よりも大きいかな、と。やっぱりかっこいいぜAmazonアマゾン、キーッどうして二代目バルタン星人のグッズやおもちゃは少ないのよおおおおおおーっ、と。

 「バルタン星人といえばとりあえず初代」でもいいけど、二代目もきちんと扱ってくれよという気持ち、世間はいつもそうだ文句だけは美しいけれどという哀しみが、僕の二代目好きを歪めながら押し上げていく。

 まだつづく。
posted by 篠田 青 at 01:49| Comment(0) | デザイン

2017年11月07日

バルタン星人(Jr. /四代目)

 気をつけないとこれ、バルタン星人じゃなくってウルトラマンの話になっちゃうな。それがシリーズのオチに繋がっていくな。繋がっていくならいいのか。

 テレビ番組としての『ウルトラマン』の中で、ウルトラマン自身も姿を変えていく。よく知られているのはまあ、マスクが三種類あって。スーツも筋肉の表現も洗練されていって。第一話と最終話とでは、結構な変わりようなんだよね。

 デザインとか美しさとか、洗練されていくってことをね、ウルトラマンと一緒に学んでいけるような。そんな質感が、ウルトラマンっていう作品にはあったのよ。

 その流れの中でバルタン星人の初代と二代目、ついでに三代目っていうデザインに改めてというか、初めてきちんと触れるとね。誰かに編集された図鑑を眺めていたときとはまるで異なる感想が湧いてくる。

 キャラクターとしてのインパクト、「宇宙忍者」という肩書きにふさわしい、不安を誘発するようなアンバランスさ、価値観が違いすぎて話通じない感を求めるなら初代。

 逆襲する生き残りとしての智略、機能美、冷徹さを求めるなら二代目。

 こうして書いてみると、初代が広く認知され、また愛されていることもまあ、改めて納得できちゃう。ほんとにあれだね、新幹線の0系と100系っていうか、300系以降の話に似てるね。

 で、僕がこのシリーズで扱いたいのはですね。

 初めて二代目を見たときの「こんなのバルタン星人じゃない」っていう反射が、果たしてどのくらい正しいのか。二代目の方が好きだと思うようになった気持ちが、どのくらい素直なものなのかってことなんですよね。

 思ってたよりも長くなっちゃって、まだつづくんですよね。
posted by 篠田 青 at 01:48| Comment(0) | デザイン