幼稚園児、小学校低学年の僕から見ても、劇場公開版の「帝国の逆襲」と「ジェダイの復讐(当時)」は何か違うなという感じだった。ルークの顔が、じゃなくって雰囲気がね。
ジェダイの復讐のラストなんてもう。音楽も含めて、それこそ「スター・ウォーズをこんなラストで終わらせやがって!」と。
それでも好きだから、高校生になってバイト代でレーザーディスクなんかも買い揃えたけど、何か違う感はやっぱり拭えなくって。
だから特別篇で、EP5と6がジョージ・ルーカスのセンスでまとめ直されたことはもう、物凄く気持ち良かった。「そうだよね、ルーカスならそうするよね!」がいっぱいあって嬉しかったし、シリーズのラストが音楽ごとスケールアップしたのを見せてもらって、映画館で一人で泣いた。
空いてたな、映画館。
映画は娯楽か芸術かって話はよくあるけど、スター・ウォーズは神話なんだよね。神のセンスが抜き取られてしまったスター・ウォーズは、もはや神話ではない。「シリーズを良く知る」って何だよ。そんな奴をいくら揃えても、神話にはならないよ。
EP7は音楽も良くないもんね。EP1が素晴らしかったのはさ、初めて見た日の帰り道からもう、新しい音楽が頭から離れなかったもん。EP2も3も、特別篇になった6もそう。
ジョン・ウィリアムズを連れてくればいいってもんじゃない。「誰が熱をどう伝えるか」がちゃんとしてなけりゃ、優れた映画音楽、いや、神話音楽にはなりませんよそりゃ。
「ファンの声」と「声の大きいファン」がごっちゃになりがちなネットの時代。「みんなが見たかった○○」みたいなのがいーっぱい作られてるけど、ニーズに応えればいいだろうってのはさ、魂じゃないよね。
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