妻が繰り返し聞いてくるので、二袋目を開けてみた。そういえば引っ越しもまあ、だいぶ落ち着いたかな。
小袋一つにカードが三枚入っていて、それが三十セット入っている箱。「20円でくじを一回引ける」というシステムだったらしく、他に大当たりの分厚い袋と、コレクションファイルが二冊。
子どもの頃は、20円あったらそれこそダブルソーダ的な、確かなものに使うことしか考えられなかったのよね。くじ引いて三枚手に入ったとして、そのうちの一枚がナックル星人の足のアップとかだったらどうする? 最初に開けた一袋がそうだったんだけどさ。
そういう不確かなものにお金使えなかったな、昔から。弟はくじとか好きで、屋台なんかでもくじに賭けちゃってた。同じ家で育っても、最初から違うのね。
いつだっけな、ヨドバシマルチメディアAkibaで、ウルトラマンAが欲しくて、嘘みたいにエースだけ出なくって、二日がかりでガシャポンやったことはあったけど。
今回のはまあ、それ以来のウルトラ大人買い。
二袋目を開けたら、何だろうね。「はい、四十円」とか言いながら次のを開けてたね。
「いけないよ、そんなに開けたら!」って妻が言ってたけど、開けろとかいけないよとか、ちみの基準は何かね。
妻の制止を振り切って次の袋を開ける自分が怖い、と思う暇はなかった。
「貼ろう貼ろう」と言いながら、カード裏面ののりしろを確認する妻の方が恐ろしくて。
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