2018年01月31日

隙間の活用

 モノクロお化けネタのつづき(雑)。

 空いてるスペースには想像が入り込む。それが幽霊(と、ここではしておきます)に力を与える。「お前のその力を使って次回は希望の色で出てやろうかあ」とか、そういう無駄なことはしないのよね。色に溢れた現実に対しても、モノクロの方がコントラスト強めでインパクトあるし。カラーの世界にぽつんとモノクロで存在すれば浮きますからねわはははは。

 「幽霊は白装束で長い黒髪」っていう固定観念があるなら、出る方としてもね、そう見えるようにしときゃ楽なのよ。すぐ「幽霊だ」って思ってもらえるから。「あなたの意識に語りかけています」とか説明しなくていいから。

 生き霊もモノクロのケースが多いような。僕だけかな。バレたくない場合はやっぱり、情報は減らしてくるしね。バレたくないんだけど気づいてほしい。あーあ、めんどくせえなあいつら。だから生き霊なんだけどさ。

 「うわ、霊だ」ってなったときに、パーンと膨らむ人は少ない。フグって凄いな。

 「ヒイッ」と引っ込む。

 隙間ができる。

 そこにシュッと入られる。想像の入り込む余地を作って現れ、相手の中に隙間を作って入り込む。

 やるなロンド・ベル。間違えた、生き霊とか霊たち。
posted by 篠田 青 at 02:01| Comment(0) | 精神世界

2018年01月30日

白装束と長い黒髪

 お化けといえば「白い服で長ーい髪の女」みたいな共通認識があって、『リング』の貞子がそれを現代的ビジュアルイメージとして再定義した。

 映像はいとも簡単に消費され、すぐに飽きられる。「結局また貞子風の」って言われる。

 双璧みたいな感じで『呪怨』のあの二人が挙げられることもあるけど、あの二人もやっぱり白い服と黒い髪。

 どうしてこの伝統が崩せないのかっていうと、情報が少ない方が怖いから。同じ腕なら、カラー写真よりモノクロ写真の方が何となく、味があるように見える。

 ミッキーマウスとかディズニー版プーさんみたいな、「とにかく赤い服着たネズミ/クマだった」っていう記憶になると、勝手に陽気そうだなと思う。鬼太郎もQ太郎もブラック・ジャックも、ブラック・ジャックは医者だから関係なかったキリコか、いやキリコもじゃん脱線がひどいな、とにかくあれだ、赤い服着てないもんね。

 色の情報が欠けている。

 情報に隙間、スペースがある。

 ドーン!

 この隙間の話をするときって、喪黒福造が邪魔なんだよなーってあいつもモノクロだホーホッホッホ。

 もういいや、これも次回に続こう。
posted by 篠田 青 at 01:36| Comment(0) | 精神世界

2018年01月29日

トイレの誰子ちゃん・後編

 はい、前回のつづき。

 「だっ、誰かいるのっ!?」

 返事がなければ誰もいない。何だいないのかー、なら安心だー。

 っていう安心の仕方って、難しいんだよね。

 「あ、はい、えーっと、呼びましたよね? たぶんいましたっす、自分、たぶんですけど、ハイ」

 っていう返事がある方がすっきりする。いるはずないけど音がしたもんね、やっぱりそうだよね、いたのね、いたんだよね? 良かったー、はっきりして。

 「誰かいるの」→「シーン」→「ズズズ」→「だっ、誰かいるの」→「シーン」→「ズズズ」→「いっ、いるんでしょっ、誰!?」→「シーン」

 これが一番怖いっていうか、気味が悪いっていうか。

 誰かの明確なリアクションがある方が安心するんだよね、実は。「気のせいだった」って結論に自信を持てるようになるまでにはやっぱり、時間も労力もかかるから。

 この矛盾、もやもやした部分が「隙間」になる。「空き室あります」って書かれたスペースが生まれる。

 人に話すにしても「お化けがいた!」っていうオチがある方が聞いてもらえるしね。「シーン」で終わってる話だと、ストローくわえた彼氏に「何それふーん」みたいな反応されて落ち込んで、一人暮らしの部屋にオチとしてのお化けの出現をもう、もはや望んでしまう。

 そんな目先の小さな気分も「願い」と解釈して、シュッと入り込む偽物がいっぱいいるのよ。だからまあ、「手から金粉が出てたきゃっきゃっきゃっ」みたいな話で盛り上がりたくて盛り上がってる霊感あるんですよーなおともだちたちなんかを見ると、そこまでにしときなさいよと思う(繋がった!)。
posted by 篠田 青 at 01:47| Comment(0) | 精神世界

2018年01月28日

トイレの誰子ちゃん・中編

 ふざけすぎた昨日のつづき。あ、「ふざけすぎてるのが好きでこのブログを読んでます」という方はですね、この記事のコメント欄にその旨をぜひ。

 「ホラー映画を見た後のお風呂が怖い」ってあるじゃない。髪を洗ってるときの後ろが気になって、みたいな。

 それってもう「押すなよ、絶対に押すなよ」みたいなもんでね。期待に応えたい、役に立ちたい見えない何か(ただし低級)からしてみれば「需要だ需要だ! はいお客様、喜んで!」ってな感じ。

 子どもがやるでしょ、「ねえママー、もしここにさ、ジュースがあったらびっくりしちゃうよね、お水しか頼んでないのに(ちらっ)」みたいな。見え見えの安い、もうやーっすいやーっすい願い。

 「蛇口からコーラが出たらいいのに」っていうのと、「振り返って(さっき映画で見たような)お化けがいたらどうしよう」っていう気分に、大した違いなんてないんだよね。「もし○○だったら」と備えてみる気持ち。「あたしの隣ならいつでも空いてるよっ☆」みたいな、意図的にスペースを空けるような心の動き。

 ポジティブだろうがネガティブだろうが、低級な存在からすれば「どこからでもすぐに見つけられる簡単な需要」に過ぎない。

 「叶えてやればポイントが貯まるぞ! 感謝されればポイント五倍だー(って誰かが言ってたー)」みたいな感じ。

 だからね。感謝の心はもちろん大事だけど、昨今の滅多やたらな「させていただく」症候群は危ないんすよ。また明日もつづくんすよ。
posted by 篠田 青 at 01:10| Comment(0) | 精神世界

2018年01月27日

トイレの誰子ちゃん・前編

 小さめの男性用トイレに入る。奥に個室が一つ、真ん中に小用が一つ、手前に鏡と洗面台。

 個室の扉が閉まっているから、このトイレには人間が二人。

 のはずなんだけど、洗面台の方からも音がする。

 ホテルのトイレだからね。高級っぽい硬質素材で囲まれた狭い空間。個室の人がわりと賑やかに作業してるから、それが簡単に反響して、そんな風に聞こえる。そうだ、そうに違いない。何でもない何でもない落ち着け落ち着けと言い聞かせるほどに手元が震えてうわしまった何らかの液体が不都合な飛び散り方をおのれ一人ならこんなことにはならなかったのに個室の奴めこうなったらこの止まぬ飛び散りをそっちに向けてやれわはははは。

 ……何だっけ。

 あ、そうそう。反響ね。

 反響とか反射とか、何となく顔に見える模様とか。

 「おや、誰かいるのかな」というようなふとした気分。そういうちょっとした思いに敏感に反応して、シュッと入り込むものもある。話しかけられすぎたぬいぐるみとか、必要とされすぎた人形とかね。

 「パパ! ベッドの下に誰かいるよ!」
 「大丈夫だジョージ、パパの下にいるのはママだよ」
 「それは知ってるよパパ、そうじゃなくってベッドの下に」
 「何だ知ってるのかジョージ、だったらなおのこと早く寝なさい」

 バタン。ギシギシ、ギシギシ。

 「ジョージ! このギシギシは廊下が古くてパパが歩くと」

 駄目だパパは分かってくれないけどママじゃない人がいるよりはずっとマシだこんなご時世だものそうじゃない間違えたええっと何だっけそうそう、ふざけてたら思ったより長くなったから明日につづく
posted by 篠田 青 at 00:24| Comment(0) | 精神世界